令和3年度以前知事記者会見

2019年4月23日(火)


知事発表:駐日中国大使の面談、静岡ホビーショー「小・中・高生招待日」を初開催、「第7回世界お茶まつり」及び「浜名湖花博15年目の春」の開催
知事発表(記者質問):医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一、旧優生保護法に係る国の一時金支給への対応、静岡ホビーショー「小・中・高生招待日」を初開催
幹事社質問(記者質問):医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一、10連休の過ごし方、4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見
幹事社質問:4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見
幹事社質問:4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見
幹事社質問(記者質問):4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見、スズキによる自動車ブレーキの不正検査、消費増税見送り、富士川の濁り
記者質問:富士川の濁り、統一地方選挙

知事発表:駐日中国大使の面談、静岡ホビーショー「小・中・高生招待日」を初開催、「第7回世界お茶まつり」及び「浜名湖花博15年目の春」の開催

(知事)

 春らんまんの季節も初夏になりまして、今日の花はトルコキキョウ、バラ、白がバラですね、藤ですか、それからモルセラ、黄緑色がモルセラと、葉っぱがドラセナということでございます。

駐日中国大使の面談

 発表項目四つなんですけども、昨日、程永華(ていえいか)大使がこの5月にご帰国されるということです、ぜひ御礼にと言ったら何と45分も時間をとっていただきまして。2010年の2月に着任されたんですね。ちょうど上海万博の時。そしてまあいろいろ難しい時期があったのですけれど、浙江省と静岡県との関係は常に盤石であったといったようなこととか、3776友好訪中団、素晴らしい成功を収められたことだとか、程永華大使が最初に来られたのが、静岡県だったと。それは資生堂が中国に進出するきっかけをつくったのが、程永華大使がまだ最初の公務員としてこちらに務められたときで、そういうご縁もあって来られたんですけれども、35周年の時には記念講演をやっていただいて、奥様、令夫人の汪婉(おうえん)さんも参事官ですから、お二人と歓談いたしまして、中国との関係を大事にしていきたいなとあらためて思った次第でございます。

 今朝、地域外交推進本部、年に1回この年度初めにするのですけれども、そこで教育委員会の方から、2017年度の海外修学旅行の割合というのでしょうか、全国1位になったと、これは報道されましたけれども、大変喜んでおります。うれしかったです。それからまた2018年度、昨年度も、これもさらに伸びる見込みでございますね。2017年度で35.5パーセント、2018年度は40パーセント近くいきそうであります。そうしたことが報告された昨日今日と、地域外交に関わることでございました。

静岡ホビーショー「小・中・高生招待日」を初開催

 さて、発表項目は四つであります。まず、静岡ホビーショー、小中高校生招待日を初開催するという報告であります。

 昨年の5月、静岡模型教材協同組合の田宮理事長さんにご招待いただきまして、初めて静岡ホビーショーを視察いたしました。行ったことある人いらっしゃいますか。ホビーショー、これは行くに値します。本当に感動しました。それで、プラモデルの芸術性また高い教育効果があるとたちどころに思いまして、そこにいらした田宮理事長さんにその話をいたしましたら、一緒にホビーショーに出されている関係者を集めていただいて、ぜひこれを近隣の小学生に見せたいのだけれども協力いただけないかと、喜んで協力したいということで、その場で決まったというきっかけがございました。そうしたことで今年どうなるかなと思っていたのですけれども、主催者である静岡模型教材協同組合をはじめ、模型業界の方々のご尽力によりまして、このたび、5月8日水曜日に静岡ホビーショー「小・中・高校生招待日」を一般公開に先立って初めて開催する運びとなりました。

 県内の子どもたちに貴重な機会を設けていただき、県民を代表して感謝申し上げる次第であります。ありがとうございます。当日は、小学生何と3000人、中学生800人、高校生1400人、合わせて約5200人の児童・生徒が参加する予定というふうに伺っております。

 新作プラモデルの展示に加え、「プラモデルが出来るまで」の製造工程の見学、模型製作体験、ラジコン操縦体験等々、児童・生徒さん向けの特別メニューが用意されております。

 また、城南静岡高等学校と静岡聖光学院中学校の生徒さんが、小学生のための体験補助として、ボランティアとして参加してくれるということでございます。

 この開催を通じまして、次の時代を担っていく子どもたちに、ものづくり産業の魅力を現場で学んでもらい、また体験してもらって、世界に誇る静岡のものづくり技術を体感していただきたいと思っております。当日は、私も会場で、子どもたちが体験している様子を視察したいと思っております。

 なお、一般公開日の11日、12日には、ぜひ、まだの方はお出かけいただければと存じます。大人でも楽しめますね。

「第7回世界お茶まつり」及び「浜名湖花博15年目の春」の開催

 二つ目でございますが、第7回世界お茶まつりおよび浜名湖花博15年目の春の開催についてであります。現在「静岡デスティネーションキャンペーン」が実施中でございますけれども、本県の誇る農芸品であるお茶および花の大型イベントを開催いたします。

 まず、第7回世界お茶まつりであります。平成13年から3年に一度開催している世界お茶まつりは、今回で第7回目を迎えます。春の祭典、秋の祭典とございますが、春の祭典は令和元年5月10日から12日まで、秋の祭典は令和元年11月7日から10日までと開催期間が決まりました。

 春の祭典は、今年の馥郁(ふくいく)たる香りを持つ、摘みたての新茶を多くの皆さまに味わっていただく絶好の機会でございます。

 今回の世界お茶まつりは、お茶の産業、文化、学術の中心として、茶どころの中の茶どころ「茶の都しずおか」に取り組んでいる本県におきまして、世界に向けて日本茶の魅力を発信し、新たな茶文化の創造や需要の創出を図りつつ、日本茶が世界に普及することを目的に「つなごうO-CHA」をテーマにいたしまして開催します。

 春の祭典は、牧之原台地に位置する「ふじのくに茶の都ミュージアム」をメイン会場とし、今年は牧之原開拓史150年の節目の年に当たっていますことから、先人の不断の努力に思いをはせ、未来に向かって「茶の都しずおか」の情報を国内外へ発信する予定でございます。

 なお、秋の祭典は、グランシップを拠点として、産業、文化、学術の集約型で開催する予定であります。こちらも楽しみにしてください。

 次、浜名湖花博15年目の春。なかなかいいタイトルですが。「不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて空に吸はれし十五の心」、なんかそんな感じありません。15年目の春。「浜名湖の水辺のほとりに寝ころびて花に吸はれし十五の心」。

 3月21日から6月30日まで、「浜名湖花博15年目の春 浜名湖花フェスタ2019」を開催しております。メイン会場の一つ、浜名湖ガーデンパークでは、5月10日から19日の期間、「新時代を祝う特別な10日間」として、静岡の花をふんだんに用いて祝祭感あふれる展示を行います。

 具体的には、江戸に花開きました日本の伝統的な園芸文化や華道の展示、多くの若者が参加したみずみずしい感性あふれる作品の展示のほか、花文化を楽しむ数多くのワークショップを開催する。

 江戸に花開いた日本の伝統的な園芸文化と、よく知ってますね、誰が書いたのですか。そのとおりなんですよ。園芸に関わる本もたくさん、この江戸時代に作られているのですね。

 これは花を作ることが文化の高さを示すならば、日本の大衆はイギリスの貴族よりも文化が高いと、ロバート・フォーチュンだったかな、と言った方がいました。じゃあ、日本の貴族は、武士階級とか、皆花を愛してました。生け花の心得とか茶道をやりますから。あの有名な安政の大獄の井伊大老も茶人でしたからね。日本はイギリスから見ても最高だったのですね、そういう記録も残っていますが。

 また、6月の北京国際園芸博覧会への静岡県出展を記念いたしまして、世界的なデザイナー石原和幸さんによる、富士山をモチーフとした庭園の展示も会場に彩を添えます。石原和幸さんは、Royal Horticultural Societyの主催するチェルシーフラワーショーで、21世紀になって繰り返しゴールドメダルを獲られた日本を代表する、文字通り世界一のガーデンのデザイナーであります。その方が静岡県との関わりで、富士山をモチーフとして、先ほど茶の都ミュージアムで小堀遠州の庭がありますけれど、そこに入る入り口の所にも、従来はコンクリートの単なる通路だったのですけれど、そこに彼が日本庭園をしつらえました。これは大したものです。ぜひ17世紀の小堀遠州の日本の代表庭園の一つと、それと現代の日本庭園を比べられるといいかと思います。彼が協力してくれるということです。
 このイベントを通じまして、多くの皆さまに「花の都しずおか」を十分に体感していただきたいと思います。




知事発表(記者質問):医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一、旧優生保護法に係る国の一時金支給への対応、静岡ホビーショー「小・中・高生招待日」を初開催

(知事)

医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一

 三つ目の発表項目でありますが、これもなかなかいい報告で、医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一を記録することになりました。

 先週17日に、厚生労働省が平成29年薬事工業生産動態統計年報を公表なさいました。静岡県の医薬品と医療機器の合計生産額は、1兆円を超えました。正確には1兆333億円となりました。過去最高額を更新いたしまして、平成22年から8年連続全国第1位であります。

 内訳は、医薬品の生産金額は6820億円。全国順位は平成18年以来、11年ぶりの全国第1位であります。当時は埼玉県に負けていたのでしたか。そうですね。これを抜いたということですね。本県は前年比24.3パーセント、金額に直して1333億円増となったわけであります。

 一方、医療機器生産金額は一貫してトップですけれども、3513億円で、前年比1.3パーセント、金額で47億円の増加で、平成21年から9年連続全国第1位であります。

 また、医薬品・医療機器に化粧品の生産金額を加えた、美と健康に係る製品の平成29年の生産金額は約1兆2千億円となりまして、2年連続全国第1位であります。

 今後も県が推進しております、ファルマバレープロジェクトの拠点であるファルマバレーセンターを活用した開発・製品化を加速させるとともに、地域外からの企業誘致も積極的に行うことなどいたしまして、更なる生産拡大を図ってまいります。

 また、物流など新東名の強みを生かした“ふじのくに”のフロンティアを拓く取り組みを通じて本県の優位性をアピールし、関連産業の集積を進めてまいります。

 こうした取り組みと合わせまして、医薬品等の高い品質を確保するため、講習会の開催などにより製造業者等をご支援申し上げていきたいというふうに思っております。

旧優生保護法に係る国の一時金支給への対応

 最後の発表項目は、旧優生保護法に係る国の一時金支給への対応についてであります。旧優生保護法の下、優生手術等を受けることを強いられて、心身に多大な苦痛を受けてこられた方々に対し、国が一時金を支給する法律が、今月下旬から来月上旬にかけて成立、施行される見込みでございます。

 被害者の方からの一時金の請求に関する事務につきましては、都道府県が行うこととなりました。県としましては、制度の周知を図るとともに、法律の施行後、直ちに対応してまいります。なお、被害者の方々から相談や問合せがあった際には、相手のお気持ちに配慮し、丁寧に対応するよう、指示をいたしました。

 一時金の相談、お問合せにつきましては、すでに設置済みの専用相談ダイヤル「054−221−3157」にて、県の職員がお受けいたします。報道関係者の皆さまにおかれましても、あらためてこの相談ダイヤルの周知につきまして、ご協力をお願い申し上げます。私の発表は以上であります。

(幹事社)

 発表項目について質問がある社はお願いいたします。

静岡ホビーショー「小・中・高生招待日」を初開催

(記者)

 ホビーショーについてお伺いしたいのですが、これ、小中高校生の招待日に参加されるお子さんたちは県下全域から募ったのでしょうか。あと授業の一環なのか、例えば遠足とそういう扱いなのか教えてください。

(影山地域産業課長)

 地域産業課長の影山です。県下全域から募りました。県の管轄、教育委員会を通じまして、あと政令市、静岡市、浜松市については市を通じて、それから私学関係ですね、そちらの方は県の私学振興課がありますので、そちらを通じてという形で、県内全部の小中高生には、小中高等学校には声をかけました。その中で希望をとりまして、平日ですので、授業または社会見学とか遠足とか、それはそれぞれの学校の仕組みの中で来ていただくという形になっております。

 組合からは希望の範囲はなかったのですが、声を掛けさせていただく中で、距離的には静岡市内でやりますので、なかなか浜松とか遠いところは難しかったという結果ではありますけれども、声掛けは全部させていただきました。

(記者)

 実際いらっしゃるのは、かなり遠くからいらっしゃるお子さんたちもいるのでしょうか。

(影山地域産業課長)

 距離的には結構幅広く、東部の方は裾野の小学校ですね、川根本町ですね、そのへんから、あと高校の方は焼津とか。ちょっと西部の方はかなり少ないのですけれども、静岡市に限らず来ていただくような形にできたかなと思ってます。

(記者)

 ありがとうございました。

(記者)

 ホビーショーの関連で知事にお伺いします。

 先ほどの発表の中で、そのものづくりへの興味関心の醸成というところの期待を込められてましたが、なかなか今人手不足で中小企業が悩んでいるような状況がありますが、次世代のものづくり産業の維持発展に向けて、特に子どもたちにホビーショーを通じて学んでもらいたいなという期待があれば、知事の方からお伺いしたいのですが。

(知事)

 まずおもしろい、楽しい、ということですね。子ども心に一気に帰れるという感じがあります。ですから私が見てすぐに思いまして、ぜひ見てほしいと。ものづくりに関しては後知恵ですね。ともかくおもしろいと。こういうホビーに関して、日本一のセンターであると。ホビー首都という言い方もあるくらいですけれども、そうした県の特性もありまして、もちろんものづくりの一環で、もともと木工をやっていた人たちが、その技術をこういうホビーに活用されて今日のような隆盛を生んだということですね。子どもは、ガンダムやその他さまざまなマンガやテレビでよく知っていますよ。日本人誰でも知っていると、いや世界中が知っている感じですよね。ですから、こう言いましたよ、なぜ僕をもっと早く招待してくれなかったんですかと、8年間。そしたら、招待したと。ところが日程を決めるこの偉い人たちが私にそれを伝えていなかったみたいなんですね。別の日程を入れられたと。初めてでしたけれども、ぜひこれをつなげたいと。だからちょっとあつかましい要望だと思ったのですけれども、近くの小学生にはぜひ見せてあげたいと思うと。どうですかというところから始まって、いま、影山君が言ったように、全県下になって5000人を超える子どもたちが応募されたというか、先生もこれを大事だと思っていただいたと。それは結果的にはものづくりにもつながっていくということで、やはり、心に感動を与えることが大切だと、自分もやってみたいという、そういうことになる子がきっと出てくると思います。




幹事社質問(記者質問):医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一、10連休の過ごし方、4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見

医薬品・医療機器の合計生産金額が8年連続日本一

(記者)

 医薬品の生産額で、前年比1333億円増ということで、静岡県だけが突出して伸びている感じがするのですけれども、その原因として考えられることはどんなことがあるのですか。

(知事)

 特定の企業の名前を出すなと言われてるんですよ。ご想像に任せたいと思います。出して問題なければいくらでもいいますけれども。言うなというわけで。

 ここはそういう場なので。あとで取材してください。

(幹事社)

 ほか、質問ある方いらっしゃいますでしょうか。それでは、幹事社から質問させていただきます。質問二つあります。一つ目、今年の10連休についての所見と、知事の10連休の予定をお伺いしたいです。二つ目です。18日、静岡市長定例会見での田辺市長の受け答えについて所見をお伺いしたいです。知事が10日の会見で、山梨理事を静岡市との政策協議担当に任命したと明らかにしたこと、さらに田辺市長に対し、公約の優先順位を示してほしいと表明されたことについて、田辺市長が「8日に知事に直接お会いし、話をしたことに対する意向であれば、知事もまず私に直接おっしゃっていただきたい」と発言されています。今後、県と市の連携強化に向けて、田辺市長と直接話す機会を設けることはありますでしょうか。田辺市長は、山梨理事のカウンターパートとなる担当者の検討について、「いろいろな方と相談したい」と、「まだ考えが定まっていない」と話しております。その点についても所見をお願いいたします。以上です。

10連休の過ごし方

(知事)

 まず、最初の10連休の話ですけれども、4月30日で平成の御世が幕を閉じまして、令和元年が始まります。従って10連休ということでございますが、まず、この平成の平和な時代、いろいろ問題もありましたけれども、陛下が言われているように戦争のなかった時代であったというのは、確かに大きな特徴であると。他国における凄惨な戦争や紛争に照らしたときに、やはり感謝の念を持ってこの30余りを振り返るということが一つと、それから令和元年ですから、新しい御世をことほぐという、そういうお祝いの10連休と。お祝いの気持ちを底流にした10連休であるというふうに捉えております。昔だとちょうちん行列のような感じじゃないでしょうか。だけど、今民主主義の世の中ですから、しかし人々は、皆80パーセント以上の人たちが令和という元号を喜んで受け入れてらっしゃるということで、歓迎されているということでございますので、そうした国の新しい、麗しく平和な国という、そういう元号にふさわしい国づくりをしていくという、どこか気持ちを持って多くの方たち、今はデスティネーションキャンペーンもやっておりますので、県内外から、また国外からもたくさんのお客さまがいらっしゃいます。そういう人たちに新しい世をことほいでいただけるように、平和な社会を、この連休を節目としてつくっていこうと。そういう気持ちをどこかに持っていてほしいなというふうに、私は思っております。

 私自身はこの間、公務がございませんので学問三昧にふけるということで。書庫もございます軽井沢に参りまして、今準備しているのは3冊の本がございます。二つは対談ですが、一つは山折哲雄先生との対談の解説をまとめると。対談をいたしまして、それの推敲(すいこう)と解説をまとめる。もう一つは、昨年コスモス国際賞をとられたフランスの人文地理学者オギュスタン・ベルク先生と対談をいたしまして、その対談の推敲(すいこう)と、それからその解説を書くというこの二つ。もう一つは、タイトルは決まっていないんですけれども、東大寺の別当であった森本公誠先生、惑星物理学の松井孝典さん、それから生物人類学の長谷川眞理子さん、それから亡くなられましたけれど建築家の石井和紘さん、この方たちと一緒に作った本で、私が一番たくさん書いているので、タイトルは文明の地球史観あるいは日本の中の地球史とか、これを何とか仕上げたいというふうに思っておりまして、一心不乱に勉学に励みたいと思っております。

(幹事社)

 二つ目の項目についてお答えをお願いします。

4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見

(知事)

 二つ目は、市長さんが選挙翌日に結果を踏まえて訪問をされました。市長さんはノーサイドと言われたわけであります。私の方からは6点ばかり申し上げました。14万人強の市民が田辺市政に反対していることをご自覚いただきたい。日本平夢テラスは、市長は県市連携と言われていますけれども、県が委託やコンペなどと、実質的には全てを行いました。市は土地と事業費を出しただけですから、本当の連携とは言えないのではありませんかと。3点目は、市の歴史文化施設については、私ども県のそばでございますので、相談があるべきではなかったかと思っていますと。第4点目は、桜ヶ丘病院の移転については、南海トラフの対応と危機管理を先進的に進めている本県にとって、津波浸水区域への移転は、大きな汚点となると考えています。第5点目は、大阪の知事市長ダブル選挙の争点は、大都市制度における県と市のあり方であります。このような課題を本県でも議論すべきだと思うので、ぜひ市長さんにも対応してほしいと。そして最後は、市から頼まれて県から人材を送り出したと、相性もあって1年は様子見ということであったけれども、結局2年間窓際のポストに置かれたと。こういうことは決してあってはならないと思うと。これを申し上げた。

 これは、実はお越しになった後、市長さんが一切お答えにならなかったので、私も困ったなと思って。これは篠原君がまとめた、同席していたので、内容です。こういう話になりました。そして、市長さんの会見になりまして、今言われたように直接話をしてほしいと言われたのが、4月18日でありました。その翌日、朝6時半から静岡茶市場の初取引がありまして、両方祝辞を述べるので、そこで三つのことを言いました。政策協議の窓口を設置しませんかと。そこで事務レベル協議を十分に行って、必要に応じてトップ会談もするのがいいと思うと。幹部職員の派遣についても、求めがあれば応じますよと。これはかいつまんで1、2分で申し上げたわけですが、「ここでその話を聞きたくない」とおっしゃって、また別途話をしたいとおっしゃったので、「いつしますか、どこでしますか」と言いましたら、口ごもられまして、そのときには何もないまま別れたということであります。

 そこで、私どもとしましては従前の県市地域政策会議では、事務的な相互報告の場となっていたことなので、それを見直して実質的な政策協議の場を設けたいと。そこで山梨経営管理部理事をご指名申し上げて、市との連携を図ると提案をしたわけであります。市長はまだ検討中のようなので、この結論をまず待ちたいと思っております。市長さんとの面談については、今後事務レベルの協議が調って、何らかの決定がある機会に実施できればいいかなと思っています。

 この件につきましては、多くの方々が心配をされております。実は、これ分かりますか。小学校3年生ぐらいの女の子がポストに入れていったものなんですよ。存じ上げない方なんですが、8歳、3年生の方が、「私の親は、選挙で天野さんを選びました。でも、田辺さんでした。だけど、にこにこでけんかせず頑張ってください」って、3年生の女の子が。もうこんな子に心配かけているかと思ったら、本当につらいですね。それから実はまた今朝ですが、私の家内に手渡されたこういうものがあります。これ名前書かれていませんけれども、「4月20日付社説に、知事と静岡市長の感情的対立何も生まずとあると。本当に感情的対立であるか。例として清水区の病院移設計画の見直しについて考える。2月13日に開催された静岡県救急医療対策協議会で、救急医療体制の審議が行われ、3月25日の医療審議会が、静岡県の医師会、歯科医師会、大学の医学の先生方、医学に関わる全ての方々が、津波浸水域に救護病院の移転は認めないという結論になり、県を代表して知事が命に関わる問題であると提起したのである。これに反して津波浸水域に建設を進めると主張しているのが、市長である。感情的な対立ではなく、命をどのように考えるか、極めて重要な政策である。社説であるならば、この政策の違いに対してどのように考えるのか、どちらの判断力が正しいのかを論じるべきではないだろうか。新聞には読者、市民を啓発、啓蒙(けいもう)する使命があり、本質を忘れて感情の対立に置き換えるべきではないと思うのは自分だけではない。その命に対する考え方、政策の違いが今回の市長選挙の清水区で、54062票の批判票となったのである。」こういうのが届けられるわけです、一例ですけれども。皆さん大変心配されているということで、私と市長さんとの関係にも増して、一番大切なのは、私は県民を預かっているわけですね。市長さんは市民との関係が一番大切です。ですから、市長が市民との関係をもう一度真剣に考えていただきたいと。だから皆さん方も、何か観客席で、市長と県知事が舞台に立ってやりあっているというふうなのが筋だと思ったら、それは、僕は間違った筋だと思います。市長と市民との関係が、本来一番大切な関係ではないかと思います。

 特に、さる新聞の1面に載ってましたけれども、区役所の移転に関しまして、清水区の方々は五十数パーセントが反対なんですね。賛成者はその半分もありません。そこのほか、分からないという人が3割ぐらいいらっしゃいますから、だから2人に1人が反対しているということです。それが反対だということは、実は浸水域に病院を持っていくことが反対ということですね。こういう事態に対して、市当局、市長さんがこれを提唱されたと。いわば個人的にされたというふうに僕は思っていますけれども、そこのところは市民との関係をきちっとしていただきたいというふうに僕は思っています。それで、県と市との対立ではなく、市長と市民との関係の修復ということが、今、市当局に課せられている課題ではないかというふうに思います。ちなみに、津波浸水域に清水庁舎を移すことについては、市全体で40パーセントを超える人たちが反対しているわけですからね。そのへんは非常に重大なものとして受け止めていただきたいと。これについて、県知事が市長にこう言っている、ああ言っているというのが仮に干渉に当たるとするならば、それは一切しませんので、市長さんが市民との関係を、この点について説明不足というふうに言われておりますので、説明をしっかりやっていただきたいと。同時に、万機公論に決すということで、市民の意見を十分にくみ上げて、納得ずくめで清水区のにぎわいをつくり上げていただきたいと切に望む次第であります。

 そして、会うか会わないかについては、今申しましたとおり、政策的なことが市民にとっても県民にとっても重要なことなので、私どもが会って握手をして、それをテレビに撮ってもらうとか、写真に撮っていただくというのは二の次、三の次の問題であるというふうに思っております。もっぱら政策本位、そして政策は誰のためにするのか、市民のためです。そこが今、問われているというふうに考えています。




幹事社質問:4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見

(幹事社)

 ありがとうございました。この質問に関して各社、何か質問があればよろしくお願いいたします。

(記者)

 先ほど知事が披露された8歳の子からの手紙は、あれは男の子か女の子かちょっと分からないですけれども、知事宛てに送られてきたということでよろしいですかね。知事宛のお手紙で、にこにこでけんかせず頑張ってくださいというメッセージ、知事宛てのメッセージだと思うんですが、そこについては知事からどのようにお返事を、この場でされるとしたらどのようなご回答をされるお考えでしょうか。

(知事)

 もう、にこにこ顔でいるように努めますから、安心してくださいと。ありがとうということです。心配かけて恥ずかしいぐらいですね。だけど本当にうれしいですよ、小学3年生っていくつ、8歳って書いてある、8歳の子。テレビ見ているんですね、多分ご両親が関心があるんじゃないかと思いますけれども。

(幹事社)

 ほかありますでしょうか。

(記者)

 会う会わないのお話のところで、先週金曜日のときに市長とどんな話をされたんですかと聞いたときに、向こうから連絡をすると言ってたとおっしゃった気がするんですけど、それはまだ来ていない。

(知事)

 来ていません。

(記者)

 その上で、会うとしたら、さっきおっしゃったように何らかの協議なり合意が得られて握手をするときだというようなお話でよろしいですか。確認ですけど。

(知事)

 それがいいと思うんですよ。仮に2人で会うと、皆さんも外で控えてられたですね。じゃあ何があったかということをお互いに言おうとしても、一方は何も言わないと。私もちょっと困るじゃないですか。たまたまそのとき篠原君が同席されていて、そのときのことをメモしていただいたのが先ほどのことなんですよ。それからもう1回会ったことがあります。それは静岡市長さんが、別の方に川勝が会ってくれないとおっしゃっていたそうで、それでびっくりしまして連絡をいたしまして、お目にかかりに行ったわけです。そのときはこういう形で皆さんがそこにいらして、1時間以上2人でやりあったわけですね。そのときに、これこれのことを検討してほしいと、検討しますと。実は二つお願いしたんですけれども、二つとも実現しなかったです。それからご説明の中で県都構想のこともありましてね、これについては熊本市と新潟市は明確に反対していると、自分にはっきりそう言われたと言われたので、そう思ったんですけれども、それを新聞社の人が確かめ、私も確かめたところ、それは狂言であったということが分かりました。ですから、まず大事なのは、万機公論に決する、ありとあらゆることを公の場で言って、皆が聞いていることが大切ですね。

 特に公約に関わることですから、ぜひ市民の方が主役であるということを、自分たちの代表ですから、ですからそれを代弁して私が言ったら、何か今度は個人的な形での批判とか、あるいは人によってはけんかと取りかねませんのでね、これは本当によさないといけないと。小学生の女の子が心配するようなことを大の大人がするなんてのはとんでもない恥ずかしいことで、これはしないということです。ですけども、市長さんはやはり市民とお話しになって、この関係をつくり上げていくように、ぜひメディアの方たちも、主役は市長さんとその付託をした市民との関係であるというそのことを間違えないで、よくテレビのリングでね、赤コーナーと青コーナーでやり合っているかのごとき、そういうおもしろおかしいことはひょっとすると視聴率を上げるのかもしれませんけれども、これで終わりにされればどうかというふうに思いますし、私もそうしたことにならないように心したいと思っています。

(記者)

 まず今の問題に関してなんですけれども、お手紙というのは普段から頻繁にお宅に届くようなものなんでしょうか。

(知事)

 そうなんですよ。今回の女の子とか、この無署名のこうしたものについてはさることながら、必ず県知事に来るものはこっちに持ってきます。皆さんに見せます。だから、私のメールボックスに入れておかれる、しかも県庁がらみのことであるとすれば、本来ならば県知事室に宛てていただくのが一番いいんですけれども、県庁の政策に関わることであれば、私はこちらにそのまま持ってきて、それを見せるというふうにずっとしてきました。

 よくあるかどうかってことについては、よくあります。

(記者)

 今回お見せいただいたのは、たくさん届いたいろんな意見の中の1通ということでよろしいですか。

(知事)

 この数日に来たものですから。今の質問絡みのことでしたのでね。

(幹事社)

 この件についてほか質問ありますでしょうか。




幹事社質問:4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見

(記者)

 今の関連について、ちょっと確認なんですけれども、二つありまして。一つが、直接話してほしいと、じゃあ会うのか会わないのかという件で、じゃあ2人で会うことはというようなお話も理解できたんですけれども、実際に県が県市連携の担当の理事を置くと、市にはカウンターパートを設けてほしいと。あるいは市から職員の派遣の要請があれば、対応する用意があるというふうに知事もご発言なさっていると思うんですけれども、そういったことも全て実務的な協議が終わった上でお会いになるんであれば会うと。あるいはまず会ってそういった話を、向こうの連絡を待ってから会って、その件について話し合うということなのか、その順序をどのように考えてらっしゃるのかというのが一つと。もう一つは、市長が当選した翌日に知事に会われたときに6点おっしゃったということで、先ほどお伺いましたけれども、そのときの田辺市長の反応というのはどうだったのか、その2点を教えていただけまでしょうか。

(知事)

 最初の質問ですね、田辺さんの記者会見で「自分に直接言ってほしい」と言われたのが18日です。翌19日に初競りがございましたので、そこでその旨簡単に申し上げました。ですから直接には申し上げた。ここはその場所じゃないと彼は言ったので、どこで言おうと同じことになりますよと。そうしたら、一度会いたいと、どこで会いますかと言ったら口ごもられて、最後はまた連絡するというふうに言われて、その場は終わりました。だからもうすでに、順序としては直接申し上げているということです。それから、政策協議というのは、あちこちで申し上げておりますので、市民、県民に関わることであります。ですから、実際上政策をするいわば意思決定者に近い方が協議を進めて、こうしていきましょうとなれば、これは当然市の意向を受けて私の方としては今申しましたような政策協議に応じ、そして決定すべきことは皆さんの前でお約束する形で決定すればよろしいと。そしてまた、派遣についてもどのレベルで求められているのかということが分かれば、これまでの経緯もございまして、技術者も送っているんですけれども、今でも。いわゆる意思決定のレベルで、私や市長さんが関わるようなところでの政策決定者の人材交流というものが、求められるなら、私どもは応じる用意がありますので、それは直接言おうが言うまいが同じことではないかと思っております。一応言ったつもりではおりますけれども。

(記者)

 そうすると、そういった全てのことについて、今は市からの連絡を待っているという状況ということでよろしいでしょうか。

(知事)

 そうですね、そのとおりです。そのときの表情は、じっと黙って聞いてられたわけですが、表情については、篠原君が同席していたので、篠原君から。

(篠原知事戦略監)

 ちょっとお答えするような内容がなくて、知事がお話しになってて、それを聞かれていたというだけでありました。以上です。

 表情は緊張されておりまして、私が何で座っているのかというふうに見られたぐらいだったというふうに私は理解しているようなことがありました。基本的には知事の方を向いて、ただ何も語らず、反論も賛成もうなづきも一切しておりませんでした。それは私としてお答えいたします。

(知事)

 ただ知事に聞いてくれと言われたそうなんですよね。あるいは篠原君に聞いてと。まあ篠原さんがいたから、ですから、篠原君は恐らくさっとメモを取られたんじゃないですか。後からね。そのときはただ、傍らではありませんけれども、ちょっと席を離れてお聞きになっていたということです。聞いていてくれてよかったと思います。

(記者)

 ありがとうございました。

(記者)

 関連しますけれども、市長が当選されて、公約として住民との対話をよりしていくために市長ミーティング室というものを作って、やっていこうということを言われているのですけれども、その対話については、よりこれから市民としていこうという意思を示していると思うのですけど、これだと足りないとお考えでしょうか。

(知事)

 いや、それはやって、みなさん聞かれればいいと思いますよ。対話をね。一方的な説得ではなくて、対話をすると。公の議論、公論をすると。万機公論に決してやればいいというふうに思っておりますので、そういうふうにおっしゃっているということであれば、まだ報道されていないので知りませんけれども、すでにされているなら大変な関心を持っていることですから、ぜひ討論内容といいますか、それを聞きたいと思います。

(記者)

 具体的に例えば、説明として、市民との関係というところで、こうしたらいいじゃないかというところはお持ちですか。

(知事)

 円卓会議がいいのではないかと思いますね。例えば僕と市長さんがするにしても、例えば記者さんだとか幹事社の方たち代表の方が円卓で議論をすると。皆さんもいわば世論の代表でしょ。こちらは意思決定者ですよね。ですからそこで自由闊達(かったつ)に議論をするというようなことも一つでしょう。また、市民の方々に対して説明するという感じもありますけれども、一方でお聴きするということが大事です。私どもは広聴会、いわゆる県政について報告するというのではなくて、広く聴く広聴会というのをやっております。大体1回2時間くらいやってるんですが、市民の代表が6人くらい壇上にこられて、みんなで聞いてまして、そこでやりとりをするわけですよ。私が聴いて、それに対して質問であれば、あるいは要請であればお答えすると。もしそこでお答えできないものは必ず後に担当者がお答えすると。こういうふうにして、何回くらいやりましたかね。もう50回は超えていると思いますけれども。そういう広聴会という形でのいわゆるタウンミーティングというんですか、だから一方的にこうするから分ってくれと。

 50回超えていると。年に6回くらいやっているから、もう10年目ですからね。そのぐらいやっているということですね。そういういろいろな手法はあると思いますけれども、ご本人も一番いい形で市民と対話できるのがいいと。問題点ははっきりしてますし、今の手紙にもありましたように、病院問題というのは本当に重要な問題であります。




幹事社質問(記者質問):4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見、スズキによる自動車ブレーキの不正検査、消費増税見送り、富士川の濁り

4月18日静岡市長定例会見にかかる知事の所見

(記者)

 すみません、同じ点で議論が長くなって恐縮なんですけど、あらためて確認で、知事はまず市側に政策の担当窓口を置いてもらって、そこである程度協議整ったらお二人で話しましょうという主張だと理解しています。一方で、市の方はまず言いたいことがあれば言ってくれと市長は言ってらっしゃると思うんですけど、このままいくとお二人の議論がずっと平行線のままいく可能性があると思うんですけど、それでもやはり知事としてはまず事務的な窓口を置いてもらうということをまず要望するということでよろしいでしょうか。

(知事)

 もしね、直接お聞きになりたければどこでと私聞いたんですけど、その場では聞きたくないという初競りの時のコメントでしたから。だけど中身は同じですから、どこで話しても同じことですよと申し上げたんですが、直接聞きたいということであればいつでも来られればよろしいと思います。

 だから順序というよりも、大事なことは政策をどのように実現していくかと、その政策について多くの方の理解が得られるかどうかじゃないかと思います。必ずしも、病院の移転問題、また清水庁舎の移転については理解が得られているとは思えないのが現実ですね。ですから今はタウンミーティング等々、これは私どもの仕事ではなくて市の仕事。市長さんのいわば政治家としての約束を守る、そういうお仕事というふうに見ておりますので、ぜひそこがポイントだと。

 私にどっちが先に言うかうんぬんというのは二の次三の次ではないかと思っています。ただしそこで何らかの方針をお決めになって、それで困ることがあると、決めかねるところがあると、そこで県の関与も必要だというようなことであれば、何が必要かということをきちっと詰めて、そして最終的に詰めを2人でやればいいと。皆の前でね、できれば。そういう考えで全て透明にするというのが私の方針です。

スズキによる自動車ブレーキの不正検査、消費増税見送り

(記者)

 先日、スズキによる自動車ブレーキの不正検査の関係で、国交省が19日に立ち入り検査を行いました。過去にも不正が発覚していますし、今回は1回の不正届出台数としては国内過去最多となっていて経営への影響も予想されますが、この件に関してご所感をお願いします。

 あとちょっと国政の関係なんですけれども、先日自民党の萩生田幹事長代行が10月の消費増税の見送りの可能性に関して示唆するような発言をされましたが、これに関しても思うところがあればお願いします。

(知事)

 スズキの不正というふうに認定された件については、あまりの台数の大きさにショックを受けました。構造的というふうな言葉も聞かれますが、ということはもう気が付かなかった場合もありますね。ですが、気が付いていて見過ごしたとすればこれは重大な問題ですから、この機会に二度とこういうことがないように、前回検査について国交省から問題点を指摘されて、社を挙げて改正に努められてきて良心的な会社であるというふうに思っております。今回の件が突然出てきたのでかなりショックを受けました。ですからその中身について詳細は承知しておりませんけども、もし国交省が指摘するような事実であるとすれば、これはその事実もし誤りであればすぐに改めなくてはいけないと、そういう体制を刷新しなくてはいけないとそういうふうに思うところです。

 消費増税については、あれは失言であったということをご本人がおっしゃっているから観測気球であるとすれば無礼な話だなと思います。

富士川の濁り

(記者)

 昨日記者発表がありまして、山梨県との間で富士川水系の濁りの共同調査をすることになったと思うんですけど、この関連で企業局さんの方で8年ぐらい前から強い濁りがあることをご認識なさってたということなんですけど、水産業局さんは水産業局さんのお考えがあったと思うんですが企業局さんサイドとして、今後何か国なりにですね対応を求めていくというお考えがあるのか否かという点が1点、それからその富士川水系の汚濁といいますか、今後モニタリングの体制の構築なんかも視野に入れてらっしゃるのかというこの2点よろしければ教えていただければと。

(知事)

 まず、そうか、長崎幸太郎知事さんが両方でこれから調査をしていくということについてご発言いただきまして、山梨県に感謝したいというふうに思っております。

 濁りにつきましては中平さん、企業局もきているので、濁りがあることは知っていたと、ただし、その濁りがサクラエビの不漁に関与していたということは恐らく企業局の守備範囲からすると知らなかったと。ですからこれから分析が始まると思うんですが、しかし企業局が過去長い数年にわたって、期間にわたって濁りを知っていたというのは、私にとっては新しい事実でございました。これは当然、原因究明ということになっていくでしょう。モニタリングにつきましては中平水産業局長の方から説明をいたします。

(中平水産業局長)

 水産業局長の中平でございます。モニタリングにつきましては、いずれにしてもまずは濁りの状況をしっかり調査していくと、これ山梨県と連携をして、しっかり調査をしてその結果を踏まえてどうしていくかということを両県で検討してまいりたいと、以上でございます。




記者質問:富士川の濁り、統一地方選挙

富士川の濁り

(記者)

 知事も企業局さんの調査結果に関してはご存じなかったということなんですね。分かりました。

(記者)

 今の濁りの関係で知事にお伺いします。今回、企業局のデータというのを知事として知らなかった今回のことで初めて知ったということなんですけど、そうすると時期を考えればこれまで知事が指摘していたリニア工事との関係性というのは否定されるというか、それより以前から濁りがあったということが考えられると思うんですけど、そうすると知事のこれまでのリニアに原因の可能性があるという発言については、これは今の現在の受け止めとしてはどのように知事としては考えているんでしょうか。

(知事)

 あの早川に行かれるとリニアのトンネル掘ってますよ、すぐ近くで。ですから工事との関係がないというふうには思っていません。本格的な工事や本格的なトンネルは掘っていませんよ、しかし予備トンネルは新倉断層というのがあるのをご存知ですか。早川を川沿いに上がっていきますと、さらに左に折れると新倉断層といういわゆるフォッサマグナの現場を見ることができます。7千万年前の地層と2千万年前の地層が出くわして、そこ一木一草生えていないとこです。そのすぐ近くで予備トンネルを掘ってますから、見に行きました私は数年前に。工事というのはそういう形では始まっていたわけです、早川町で静岡県下ではなくてですね。

(記者)

 そうすると8年前に特に強い濁りが出ていたという報道がありましたけども、その濁りもリニア工事によるものだということなんでしょうか。

(知事)

 いいえ、分かりません、まだ、ただリニア工事に関わる工事がなされていたということは事実です。

(記者)

 今の関係のお話なんですけど、8年前から濁りがあったというのはデータであると思うんですけども、それがダム由来なのか砕石関係のものなのか、まあ新聞報道でされていますけど、土木工事なのか知事が今おっしゃったリニアなのか分からないと思いますけど、そうしますと海の方で例えば底質の調査をなさるとか、そういったことなんかも水産業局さんの方では視野に入れてらっしゃるんでしょうか。その濁りの原因の特定という意味では有効なのかなとも、上流さかのぼっていくこともあると思うんですが、視野に現状で入ってらっしゃるかというその。

(知事)

 視野に入れるべきでしょう、当然、濁っていればそこで光が入りにくくなりますから、植物プランクトンが光合成ができなくなりますよね。植物プランクトンを食べる動物プランクトンが少なくなります。ですからこういう食物連鎖に大きな影響を与えますから、濁りというのは非常に重要な問題ですよ。ですからその濁りの実態を今回調査していくとその原因がどこにあるか調査地点を決めて、山梨県と協力をしながらやっていくということがようやく決まったというのは今なんですね。ですから、原因と結果とこの因果関係は、これからこれを確立するのはまだ時間がかかるということです。濁りは生態系に影響を与えるのははっきりしています。

統一地方選挙

(記者)

 統一地方選の関係でお尋ねしたいんですけれども、先日行われました七つの市議選では、出馬された方も議員になられた方も20歳代がゼロと、それで7市の平均の投票率が前回は50パーセントはあったんですけど、今回は40パーセント台の半ばまで落ちているという実態があると思いますが、この低下になかなか歯止めがかからないということについて、どのように認識されているか教えてください。

(知事)

 私は、投票率が5割に達していなければ投票として果たして有効かどうかということに疑問を持っております。ただし最高裁がそれに関して判決を出されておりまして、たとえ数パーセントでも、相対的に多数を取ったものが、つまり棄権の権利があるので有効だということになっていますけど、ちょっとおかしいなというふうには個人的には思っているわけです。それは私の持論ですね。そして20代の方たちの投票行動が非常に低いというのは、二つくらい原因があるかと思いますが。一つは教育ですね、18歳、19歳で、高校で先生方がこれから有権者になると言ったときは高かったですよね。ところがもうそれをなさってこられてない年齢の20代くらいの方たちは低いと。30代くらいになって回復しますでしょ。なぜかというと、子育てだとかあるいは社会の問題について、明らかに新聞等を読んで自覚するからですね。ですから20代が投票率が低いというのは、そういうこれまでの主権者教育というものが高校あるいは中学の後半期ぐらいからなっていなかったと。だから教育者は自覚しなさいというふうに申し上げたく思います、それが一つ。もう一つは、投票される側ですね。要するに立候補される方々が尊敬されていないということじゃないかと思います。国政の政治家も不祥事が絶えないじゃないですか。それからもちろん県政、市政、市長、首長にもいろいろと恥ずかしいことが起こっておりまして、そうしたものが皆さん方が作っておられるテレビで、大体地方の政治家は悪徳をもって総領するということで、尊敬されるような形で登場しないというのがですね、今の世相を映しているんじゃないかというふうに思いますね。そんなことで大きく明治150年の目標を達成して、つまり欧米に追いつこうという目標を大体昭和の末1980年代に達成して、平成期に言ってみれば次の目標を立てられないと。国の形について議論ができるステイツマン、ポリティシャンがあちらこちらにいますけれども、ステイツマンが少なくなったなという感を私は持っています。それが子どもの時から、末は立派な政治家になって、なんとかさんのようにと。“なんとかさん”って固有名詞があって、その人のように立派な人になりたいというような形で言われることがなくなりましたね。今もラーメン屋だとか、ケーキ屋さんだとか、新聞記者はどうか知りませんけども、政治家になりたいと思いましたか、記者さんは。

 私は大学が選挙マシーンになったということで、そこに異議を申し立てて大学の中に政治を持ち込むことは許さないということで結果的にこういう場所におりますけれども、学問をしておりまして、知事になって、一気に学者の目が変りました。つまり堕落したっていうふうに見られた。本当に自分もそういうふうに見てましたから。政治家の方たちっていうのは権力欲の塊みたいな方たちではないかと思ってました。そういうことから、自分は公務はするけれども学問は続けるということで過去10年やってきたんですけど、周りを見てみると、ごろつきみたいな人がいるなと思います。そうすると子どもたちは尊敬しないでしょ、あなたの子どもはどうですか、ね、笑ってるけどそういうことですよ。残念なことです。